産業と防災の要、北上川流域の開発
治水、農業用水、発電など地域の経済発展を目指し、国による特定地域総合開発事業の第1号として昭和28(1953)年に「北上特定地域総合開発計画」が決定。五大ダムの整備や一関遊水地事業が事業の柱であった。
ダム整備により「洪水の資源化」が実現。北上川の豊かな水は、生活用水、農業用水のほか、工業用水にも活用され、自動車や半導体の製造などに利用されており、今日の北上川流域の産業集積に繋がっている。
北上川流域の産業集積の礎
テレプリンターの開発で「みちのくの電信王」と呼ばれ、晩年は参議院議員も務めた谷村貞治。戦時中に新興製作所の花巻工場を立ち上げ、北上川流域に機械金属工業の礎を築いた。