岩手県政150周年

Historyいわての150年

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Nature & Tourism自然と観光

海と山、ふたつの国立公園を有し、
本州一の面積を誇る岩手の自然

岩手の海

 岩手県の沿岸部は、昭和30(1955)年に普代村から釜石市までが陸中海岸国立公園として指定され、以降再編や拡大を経てきた。
 東日本大震災津波を受け、平成25(2013)年に岩手県の沿岸全域を含む青森県八戸市から宮城県石巻市までの地域が三陸復興国立公園として指定され、北部の海成段丘と南部のリアス海岸による、荘厳優美な海岸線や自然景観が訪れる人の目を楽しませている。
 また、平成25(2013)年には三陸ジオパークが日本ジオパークに認定され、太古の地球活動に触れる場としても活用されているほか、三陸の自然や文化に触れるエコツーリズム、みちのく潮風トレイルなどを通じて、自然環境や暮らしと文化、自然の恵みと脅威を学ぶ場としての活用が提唱されている。

※海成段丘… 波の侵食で平になった海底が、隆起や海水面の変動で陸地になった地形。三陸北部では数十万〜数万年前の海成段丘が見られる。

岩手の山

 昭和31(1956)年、十和田国立公園に八幡平地域が追加されて「十和田八幡平国立公園」が誕生した。八幡平から岩手山及び秋田駒ヶ岳にかけての「八幡平地域」は、岩手山をはじめとする火山景観から成り、麓の落葉広葉樹林から高山植物帯まで多様な植生が見られる。また火山活動を背景に昔ながらの温泉湯治場も多く、温泉入浴から登山、自然散策、アクティビティ、ドライブなど、体験型や周遊型の観光客を多く集めている。
 ほかにも、秋田や宮城との県境にまたがる栗駒山や焼石岳からなる「栗駒国定公園」、北上山地の最高峰で高山植物が豊富な「早池峰国定公園」に加え、岩手県内に7つの県立自然公園を有している。

年表

明治39(1906)
盛岡城址に岩手公園開園(現 盛岡城跡公園)
大正10(1921)
北上市に展勝地公園開園
大正12(1923)
花巻温泉が台温泉からの引湯で開湯
昭和30(1955)
陸中海岸国立公園が指定される
昭和37(1962)
県内初のリフトを備えたスキー場「八幡平国定スキー場」開業
昭和53(1978)
岩泉町茂師海岸で日本国内初の恐竜化石モシリュウ発見
平成19(2007)
NHK朝の連続テレビ小説「どんど晴れ」放送
平成23(2011)
「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-」が世界遺産に登録
平成27(2015)
「橋野鉄鉱山」(釜石市)を含む「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録
平成30(2018)
久慈市でティラノサウルス類の歯化石発見
令和1(2019)
三陸防災復興プロジェクト開催
令和3(2021)
「御所野遺跡」(一戸町)を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録

松尾鉱山と北上川

 松尾鉱山は昭和30(1955)年頃まで「東洋一の硫黄鉱山」とうたわれ、日本経済を支えてきたが、その一方で鉱山から流出する坑廃水は北上川を汚染し社会問題となった。県は国に抜本的対策を請願し、昭和56(1981)年に新中和処理施設が建設され北上川は清流を取り戻し「母なる川」としてよみがえった。坑廃水処理は現在もなお続いている。

❶猊鼻渓

❷小岩井かまくら(岩手雪まつり)

❸早池峰山高山植物帯

❹三陸復興国立公園

説明文や年表に記載の日時と掲載画像の撮影時期は異なるものがあります。